ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2015.3.28 12:49

友人A

先日、ある友人宅で食事をしました。

日本の公刊戦史ともいえる「戦史叢書」を眺めるのが、

三度のメシより好きという変人3名(笹含む)と、友人A。

話題はどうしても戦争のことになっていきます。

しばらくしてから、ふと、友人Aが口を開きました。

 

「私はそういう戦史に詳しくないけど、

一つ疑問があるんだよね。

ほら、ABCナントカってあったでしょう。
日本を包囲するみたいな。

それで戦争を始めたって聞いたことがある。

それならさ、なんで今、食糧とか輸入に頼ろうと

するんだろうね?

また包囲されたらどうするんだろうね?」

 

・・・。

・・・・・。

そ、そうだよねーーー!

変人3人は一斉に声をあげていました。

 

A=アメリカ B=イギリス

C=中国 D=オランダ

これらの国の頭文字をとって

「ABCD包囲網」と呼ばれたのですが、

要するに日本に対する経済封鎖です。

日本はこれによって物資が入ってこなくなり、

連合国との対立はより深くなり、

「戦争を始めるなら物資に余裕がある

今のうちだ!」という意見が出るようになりました。

このままでは座して死を待つのみではないか、と

多くの人が考えるようになったのです。

 

友人Aは、あんまり輸入に頼っていると、

いざというとき危ないんじゃないか、と

言っていました。

「日本が生産できないものは仕方がないけど、

なんで食糧とか、わざわざ?

って思っちゃうんだよね。

ほら、TPPとかさ」

 

まったくデス。

 

こうして言葉にすると、

なんだか当たり前のことを言っているように

聞こえるかもしれませんが、

友人Aからは、これまで包囲網とかTPPなどと

いった言葉を聞いたことはありませんでした。

それでも何となく腑に落ちない感覚を持っている。

ウロ覚えの記憶でも、「なんかオカシイ」と勘がはたらく。

戦史好き3人は、戦史を知らない友人Aから、

戦史の教訓を学ばせていただいたのでした。

  
     絵文字:マル           
絵文字:マル   

 

言葉を知っていることが偉いのではない。

立て板に水の説明をすることが立派なのではない。

言葉は知らずとも、たどたどしくとも、

「なんかおかしくない?」と

自分の常識に照らし合わせることのできる感性。

それが何より大事なのだとあらためて実感した日でした。

 

ゴー宣道場は、その感性を自ら研ぎ澄ませる

ことのできる場所。

次回道場、締切が迫ってきてますよ!!

 


第二弾!
「『新戦争論1』と戦後70年」

平成27年4月12日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。


『新戦争論1』は右派にとっても、左派にとっても、
都合が悪いことが描いてある。

右派はイラク戦争を支持して
わしをバッシングしたのだから、
その検証など直視できないのかもしれない。

だが失敗は失敗なのだし、
アメリカもイギリスも間違いを認めている。
なぜ日本人の右派だけが真実から
目を背けるのか?

イスラム国への対処の仕方も、
イラク戦争と全く同じ愚を繰り返して
いいのだろうか?

「対テロ戦争」であり、「ならず者国家との対決」であり、
「壊滅させればそれでよし」と言うが、
Scrap&Buildのうち、Scrap(破壊)は簡単だが、
Build(建設)は難しい。

結果として「無秩序」しか残らないなら、
テロはなくならない。

そもそも国民国家の概念で、
中東をBuildingすること自体が
間違っているのではという疑念まで
思想的に考えたのが『新戦争論1』である。

その他にも、慰安婦問題は右派にも左派にも
都合の悪い真実が描いてある。
両陣営はなぜ真実から目を背けるのか?

靖国神社に対する考察も、
おそらく右派にも左派にも都合が悪いのだろう。

だが申し訳ないが、これが正しい
靖国神社の捉え方である。


次回4月12日の「ゴー宣道場」は、
現代の武士・堀辺正史氏を迎えて、
『新戦争論1』をさらに掘り下げて議論する。


 
『新戦争論1』


当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成27年4/1(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ




笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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